2009年11月20日金曜日

幻想的な風景

当院には玄関を入った正面にフォトライブラリーがあります。


ご夫婦とも患者さんのご主人・Aさんの趣味が写真、というお話しを伺い、これまでの作品を見せて頂いたことがあります。これがきっかけで、Aさんの作品をフォトライブラリーに掛けさせて頂いています。


作品は季節ごとに変わり、「荒々しい水しぶきをあげる滝」・「儚げにゆれるコスモス」・「幾重にも重なる紅葉」・「薄桃色の雲海から浮かび上がる山々」と四季折々に玄関を彩っています。


写真は全くの素人、というかHPを立ち上げるのに初めてデジカメを買った私には、どうしてこんな色がだせるのだろうか…どうやったらこんな瞬間を捉えることができるのだろう…と感心することしきり。

物静かなAさんの人柄が感じられる作品ばかりで、眺めていると心が穏やかになります。

でも、どこか儚くてチョッピリ物悲しい気持ちになったりして…
もしかしたら、心の情景も写し出すのかなぁ…

きっと、繊細なAさんならではの作品なのでしょう。

Aさん、いつも有難うございます!

2009年11月7日土曜日

青洲の里へ 青洲の周りの女たち

「華岡青洲の里」の第二弾です。
青洲は有名な人物なので、青洲の里で見聞した華岡家のお話しをご紹介しますね。

青洲は開業医の長男として、紀伊の国平山(現:和歌山県紀ノ川市)で産声をあげました。華岡家は貧しかったため、青洲の父の直道は、医業の修行をして家名を奮い起こそうと努力していたそうです。
そんななか、近隣の豪族の娘が難病にかかったことを聞いた直道は、娘の病を治すことができたら娘と結婚させてほしい、と申し出たのです。これには豪族も難色を示しましたが、やはり娘の命には換えられないと渋々と承諾したとのこと。

直道は娘を回復させ、念願の結婚を果たしたのです。豪族と親戚関係を結ぶことでお家を再興させたかったのですね。こんな逸話を聞くと、なかなかの野心家だったのかなぁ…なんて思いますが、結婚はお家のために行われていた時代だったのですね~。好きだからと、結ばれる時代ではなかったのでしょう。

この娘というのが、青洲の母の於継(おつぎ)なのです。於継は良妻賢母だったようで、青洲が麻酔薬の「痛仙散」を完成させるのに、妻の加恵と共に献身的につくしたのです。
二人は研究段階の「痛仙散」を自ら服用。動物では効果のある薬でも、臨床に用いるためには、やはり人体で試す必要があったのです。後に妻の加恵は薬の影響で失明してしまう、という話は有名ですね。


青洲の偉業達成には、命を張った二人の女性の尽力があったのですが、青洲を支えた女性は、この二人だけではないのです。直道と於継の結婚後も華岡家はやはり貧しく、当時の医学研究の中心地である京都に青洲を遊学させるために、二人の妹が内職をしながら学費を稼いだと言われています。

最近のテレビを賑わしている「34才の女」と「35才の女」のように、『事件の陰には女あり』かもしれませんが、『偉業の陰には女あり』もまた、真理なのでしょう。

なんてことに想いを馳せながらウォッチングしてみると、歴史上の偉人も身近に感じられますよね。

2009年11月4日水曜日

青洲の里へ 二両列車に乗って

「華岡青洲の里」へ行ってきました。

青洲といえばご存知の方も多いと思いますが、全身麻酔を行い乳がん摘出手術をしたことで有名ですね。これはモチロン世界初の偉業です。

青洲は医者として名を馳せていますが、鍼灸治療にも造詣が深いとのこと。
一度は訪れてみたいと思い、早速に場所を検索。

初めは車で行くつもりでしたが、当院の大和高田から電車一本で行くことができるのを知り、ビックリ!
JR和歌山線の「名手」は大和高田から和歌山へ行く途中にあるのです。

JR和歌山線はめちゃローカル列車なので、今まで乗ったことがないのです。
これは、電車で行くっきゃないぞ!と乗り込んだのが、二両列車。


乗ってみると、以外と乗客が多いのです。行楽シーズンでもあり、ご年配のカップルや外人もいて賑わっています。動き出して早々と、次の駅案内のアナウンス。ボヤっと聞いていると、「ドアは先頭の運転席のすぐ後ろのドアしか開きません。降りられる方は前の車両までご準備ください。」と言っているではないか。

なんで?ホームが短いのかな?でも、これは二両しかないのに…
そんな短いホームなら乗ってくる人はどこで待つのだろう…と興味深々。

電車が駅に滑り込むと、普通のホーム。ローカルだが長さは充分にあるぞ。なんでだ?

と思うと持ち前の好奇心がムクムク。後ろの車両に乗っていた私は、早速に一両目に移動。
……なぁんだ~、そうか!とすぐに合点!
駅に停車すると、運転手さんが席を立ち、車掌さんに早代わり。降りる人から切符をもらっていたのです。
そりゃ、他のドアは開けられないよなぁ。運転手さん、ご苦労様。


元の車両に戻り、外人さんから話しかけられました。彼はドイツ人で、これから高野山に行くそうです。
高野山なら橋本駅で乗り換えるといいですよ、と拙い英語まじりのボディランゲージで暫しのチャット。

やはり、ローカル線は楽しいぞ!とテンションは昇り調子。
一時間半かけて、ようやく目的地の「名手」に到着。


チト長くなりました。青洲の里に行ってからの感想は、また投稿しますね。
アップは気まぐれなので、いつとは言えませんが…